何者にもなれなかった自分へ告ぐ

輪るピングドラムを見返していて、「何者にもなれないお前たちへ告ぐ」というセリフを久々に聞いて、不意に泣いてしまった。

みんな才能あっていいな、何かに秀でていいな。高校までもずっと思って、大学入ったらなくなると思ってたのになくならなかった。むしろ、恋人はいろんな人に認められてて頭いいし、才能あって慕われてて、人脈もあってその隣にいると自分が惨めだった。なんもなくて、何もできなくて恥ずかしいな、と思った。自分に自信がないから少しでも肯定されたり、自分にしかないと言われると嬉しくてそれが例え囲われみたいなことだとしても、素直にうれしかった。だれもすごいなんて言ってくれなかった。

中高時代、英語だけはすごく頑張っていて、英検だとか模試だとかがんばって90点台をキープし続けたり、全国で12位になったりしたけど、両親にはそんなに驚いてすごい!とは言われなかった。いつも、「すごいね、でもここでミスか〜後ちょっとだったね」と言われた。悔しかった。満点を取れない自分も、この程度でがんばったと思ってしまった自分も、両親に認められず悔しかった。小学生の頃の水泳も、大会に出る?と聞かれ怖くなってやめた。みんなが頑張っているのを眺めてひたすら悔しかった。絵もがんばっていた。全国コンクールで入賞した時も、同じようだった。たかが入賞じゃ誰も褒めてくれやしないんだと思った。コンクールなどに出るのもやめてしまった。高校の先生に貴方は才能があるから、と言われても信じられなかった。美大に行くか迷ったが、周りとの差に打ちひしがれる自分が見えて怖くなってやめてしまった。それでも、なんとなく諦めきれず、武蔵野美術大学だけ受けた。受かった。上智と併願してここだけ受けた。行かなかった。記念だった。結局わたしには何かになる覚悟も、力もなかった。

めちゃくちゃ驚いてすごい、!!と褒められたかった。君にしかできないよ、と言われたかった。唯一無二になりたかった。誰にでもできること、代わりの効くことではなく、わたしじゃなきゃいけないことが欲しかった。

友達もみんなすごくて同期なのに難しい本読んでたり、めちゃくちゃ語学できたり、絵がうまかったりする。誰もひけらかさないけど、すごい人ばっかりまわりにいる。みんな優しくいろんなことを教えてくれて嬉しい。ありがとう。

まだ諦めちゃいけない、若いから、まだ、頑張ればなんかなるかも あきらめないよ☆〜(ゝ。∂)